

本製品、すべてのシリーズに可変タイプのDCポンプを使用しております。
付属のコントローラーで流量調節できますので、大きさ、形状の違うペレットに変更した場合でも、ペレットを停滞させることなくご使用いただけます。
流量調節することにより、ペレットの回転スピードを調整でき、それぞれのペレットの効力を最大限に引き上げることが可能です。
使用のポンプはDCポンプを使用しております。
DCモーターを仕様になっており、省エネ、ハイパワー、静音のポンプになっております。
バイオペレット以外にも様々なメデイアを入れてご使用いただけるマルチリアクターともご使用いただけます。
バイオペレット、うまく扱うことができれば素晴らしいシステムですが、現在ネットも含めて詳しい情報がないのが現状です。
できるだけ、わかりやすく、詳しく書いてみましたので、使用の際にご参考いただければ幸いです。
(バイオペレットとは)
バイオペレットリアクター内に生分解樹脂(粒状)を用いて硝酸塩やリン(栄養塩)を除去します。
使用ペレット自体が吸着し除去するわけではなく、ペレットを炭素源(エサ)とする従属栄養細菌の代謝によって結果、栄養塩が除去される仕組みです。
ペレットは、微生物産生ポリエステル(PHAポリヒドロキシアルカノエート)という様々な微生物が分解酵素を使って利用できる炭素源から合成されるバイオマスプラスチックでできており、そこに定着した従属栄養微生物の高分子加水分解酵素によって、ペレット表面を水溶性化合物(有機酸、糖分、アミノ酸など低分子量化合物)にしてそれらがリアクターから、本水槽やサンプへ分散され多くの従属栄養細菌の代謝や増殖に利用されます。
バクテリオプランクトン(BP)システムは従属栄養細菌の脱窒菌、DNPAOs(脱窒性ポリリン酸蓄積細菌群)やPAOsの繁栄がカギを握ります。
各メーカーよりBP用のバクテリアは市販されていますが、特定の菌体を明確にしている商品はあまり無いようです。
BPシステムは炭素源を使用しますので水槽内のc/n比(有機物に含まれる炭素と窒素の含有率の比)が上昇しますと、微生物の有機物の分解はC/N比の高低(C/N>15~20)により左右されるため有機化(菌体合成として無機窒素態やリン等を吸収する)が起こりやすい環境になります。
無機栄養の硝化菌にはやさしくない世界かもしれません。
この点について、液体炭素源より固形の炭素源は微生物が必要な時に分解酵素を使って利用するので、液体に比べトラブルも少なく扱いやすいと思います。
NO3を還元してくれる脱窒菌は通性嫌気性菌であり、好気域では酸素を使い有機物からエネルギーを得ていますが、水槽の流れが少ない滞った場所や底砂、ライブロック、濾材、スポンジなどの貧酸素や無酸素域(遊離酸素は無いがNO3など結合酸素はある)では、NO3を還元しN2になります。(この部分はネットなどで、よく書かれている亜硝酸にフィードバックすると言われている部分です。)
DNPAOsやPAOsはリンを多量に蓄積する従属栄養細菌で、水槽の好気域や無酸素域で、有機物からエネルギーを得ています。
嫌気域では、菌体内に貯めたポリリン酸を加水分解(リン酸イオンとして放出)そのエネルギーで有機物(有機酸)を体内に取り込んでPHAという有機物質を蓄えます。
アクアリウムでは、リアクターを間欠運転にし嫌気を作り効果的にリンを減らす上級者のユーザーもいます。
リン酸を吐き出したPAOsは好気域おいて、PHAを酸素またはNO3を使って分解し、得たエネルギーで水中のリン酸を体内にポリリン酸として合成(放出した分より多くリンを取り込む) 残りのエネルギーで増殖します。
偏性好気性従属栄養細菌より多くのエネルギーを獲得でき、優位に立てますが実際には上手くいかないことがあるようです。
GAOs(グリコーゲン蓄積細菌)はPAOsの競合相手であり、こちらが蔓延るとリンは下がりません。
GAOsは好気下でポリリン酸の代わりにグリコーゲンを蓄積し嫌気下でグリコーゲンをエネルギー源及び還元力として有機物を摂取します。
硝酸還元菌も脱窒菌以外にDNRAという(NO3-⇒NO2-⇒NH4+)ライバル菌が存在します。こちらは窒素に還元されません。
pH、温度、炭素源の種類、ORP等が因子として考えられ脱窒菌やDNPAOs、PAOsを優占種にする研究がされています。
一般ユーザーでは同定など難しい領域ですが、水質チェックや日々の観察で対応できることも多いです。
(ご使用に当たって)
ペレットは固形物なので液体炭素源に比べ毎日添加する必要もなく、月に1回程度の点検(ペレット補充作業も含む)で良い事が一番のメリットでしょう。
ペレットの過剰添加によるトラブルも液体炭素源に比べ少ないと思います。
しかし導入は簡単ではありますが、知識と経験が必要で決してビギナー向けではないと思います。
各メーカーのペレットの形や重さの違い、リアクターの通水孔の形状などとの相性もあるように思います。
デメリットはリアクター内の通水する適正な循環量、ペレットの量が各々の水槽(栄養塩の濃度)で異なり一度で調整するにはまず難しいです。
通水する循環量が少なかったり、富栄養な水質の場合はペレットが固着しやすくなります。
炭素源投与は、必然的にBODは上がるので雑菌が増えやすい環境といえ、魚にとって病気の原因となる悪玉菌の増殖リスクは高まります。
サンゴ水槽においてもソフトやLPSは多少の栄養塩を欲しがるため、栄養塩をとことん減らすBPはあまり相性は良くないでしょう。イソギンチャクも同様です。
向いているのは栄養塩でシビアなSPS水槽になります。
低栄養塩環境で使用するのと富栄養塩環境で使用するのとでは、難易度が変わります。低栄養塩の方が易しいです。
栄養塩の極端に多い魚水槽で使用する場合ペレットを適量より控えて運転した方が良いでしょう。
ペレットが多いと微生物が大量に増殖し白く濁ります。有機物で増える従属栄養細菌は独立栄養細菌(硝化菌)より増殖スピードは早く、増えすぎた細菌は多くの酸素を消費してしまいます。
そのため炭素源を使用するバクテリオプランクトンシステム全般に言えますがプロテインスキマーは必要です。
スキマーは酸欠防止の他、栄養塩を吸収し増殖した水中の細菌を濾し、水中の菌濃度を制御します。
注意しなければいけないのは、BPシステムは栄養塩処理だけでは無いということです。
添加剤は必須であり、ミネラル(特にマグネシウムやカリウム)やビタミンは枯渇しやすい環境になります。そのような水槽はオールドタンクシンドロームになりやすいと言われています。
(商品詳細)
BP700
本体サイズ:W130×D130×H380(mm)
対応水量 :700L
付属ポンプ:DCS1200
(外部、内部両用)
ハングオン使用可能(ハングオンステー付)
BP400
本体サイズ:W90×D90×H320(mm)
対応水量 :400L
付属ポンプ:DCS1200
(外部、内部両用)
BP400s
本体サイズ:W100×D110×H420(mm)
対応水量 :400L
付属ポンプ:DC650
(内部式)
(付属品)
バイオペレット本体
DCポンプ





